スタートアップの税理士選び|失敗しない選定ポイントを解説します

サムネイル

スタートアップが成長できるかは、経営者が「どれだけ本業に集中できるかで決まる」といっても、過言ではありません。そして、その環境をつくるパートナーが税理士です。 しかし、「税理士は本当に必要なの?」「依頼するベストタイミングを知りたい」などと、疑問をもつ人もいるでしょう。また、どのような税理士でもよいわけではなく、スタートアップに強い税理士を選ぶことが大切です。

本記事では、税理士に依頼するメリットやベストな時期から、スタートアップに強い税理士を見極める方法まで、税理士選びで失敗しないためのコツを解説します。

目次

スタートアップが税理士に依頼すべき3つのメリット

まずは、スタートアップが税理士に依頼すべきメリットについて解説します。主なメリットは、以下の3つです。

本業にリソースを集中できる

スタートアップ企業の経営者が行う重要な仕事として、売上をつくることが挙げられます。しかし実際には、領収書の整理・会計ソフトへの入力・税務署への届出など、バックオフィス業務に多くの時間を奪われがちです。すると、営業活動などに充当する時間が減ってしまいます。

税理士に経理や税務に関する業務を任せれば、経営者の「バックオフィス業務の負担」が軽減されます。その結果、空いた時間に、会社の成長に直結するコア業務を行えるでしょう。

戦略的に節税対策ができる

節税は、利益が出てから行うものではありません。創業期から意識すべきものであり、後から対応すると、効果が出にくいことがあります。たとえば、役員報酬の金額設定によって、法人税や社会保険料のトータル負担額は変わります。そのため創業期の段階で、適切な役員報酬の金額を決めることが大切です。

ほかにも、出張時の日当を経費にするための「旅費規程」の整備や、赤字を翌年以降の黒字と相殺できる「繰越欠損金」の活用なども、知っているか知らないかで手元に残るキャッシュは変化します。税理士に依頼すれば、会社の状況を踏まえつつ、設立当初から最適な節税方法を提案してもらえるでしょう。

▼役員報酬の金額について、適切な内容を設定したい場合には、以下の記事もおすすめです。
役員報酬の決め方完全ガイド|基本ルール・設定のポイント・注意点

資金調達の成功確率を高められる

スタートアップが成長するために、資金調達は不可欠です。また融資や出資を受ける際に金融機関や投資家がチェックするのが、事業計画書と決算書です。

しかし自己流で作成した書類は、税理士が作成したものと比較すると、信頼性に欠ける傾向にあります。一方で、税理士が関与した書類は、「専門家が確認した公的な書類」と見なされることから、審査で有利に働きやすくなります。また税理士は、金融機関が納得するような、実現性の高い収支計画づくりもサポートしてくれます。

税理士がもつ金融機関とのネットワークを通じて、自社に合った担当者を紹介してもらえることもあるでしょう。

税理士にはいつ依頼すべき?3つのタイミング

税理士への依頼を検討する際に、依頼する「ベストタイミング」を知りたいところです。ここでは、スタートアップが税理士に依頼を検討すべき、主な3つのタイミングについて解説します。

会社設立時(または設立前)

税理士に依頼する理想的なタイミングの1つは、会社を設立した時、あるいはその準備段階です。なぜなら、設立時の設計が、その後の「節税効果」や「経営の自由度」に影響を与えるからです。 たとえば資本金の額は、融資審査の成功率や消費税の免税期間に影響します。また、決算期をいつにするかで、納税のタイミングや業務の繁忙期を調整できます。 これらの項目は、後からの変更がむずかしいものも多いでしょう。そのため、設立時に専門家のアドバイスを受けながら、適切な内容を設定することが大切です。

設立から1〜2年が経過した時

事業が軌道に乗り始め、売上が伸びてきた「設立から1〜2年」に該当する時期も、税理士への依頼を検討するのに最適なタイミングだといえます。この時期は、取引先や従業員が増え、請求書の発行・経費精算・給与計算といった経理業務が複雑化しやすいからです。 経営者自身がこれらの業務を抱え込むと、注力すべきコア業務に費やす時間が奪われてしまいます。

また、経理業務が特定の人に依存する「属人化」も進みやすく、担当者の退職による引き継ぎ問題や、ミス・不正のリスクも高まります。「自分(社長)で経理をやるのが限界」と感じたら、税理士への依頼を検討するとよいでしょう。

課税売上1,000万円超えが見えた時

課税売上高が1,000万円を超える見通しがついたら、税理士への依頼が「必須」だといえます。なぜなら、2年後から、消費税の納税義務がある「課税事業者」になるからです。 消費税の計算は、売上や仕入れを税率ごとに区分するなどの専門知識が求められます。インボイス制度への対応も必須となり、請求書の発行・受領・保存といった一連の業務フローの見直しも必要です。

自力での申告はミスが発生しやすく、追徴課税などのペナルティを受けるリスクも高まります。複雑な税務に対応するためにも、課税売上高が1,000万円を超えそうなタイミングで、税理士に相談するとよいでしょう。

スタートアップに強い税理士を見極める5つのポイント

スタートアップの税理士選びは、会社の未来に関わるといえます。そのため、依頼する税理士は、誰でもよいわけではありません。ここでは、スタートアップに強い税理士を見極めるために、押さえておきたい5つのポイントについて解説します。

スタートアップ支援の実績

スタートアップ企業を支援した実績の有無は、まずチェックしたいポイントです。創業期には、創業融資や補助金申請、急成長に伴う管理体制の構築など、特有の課題が次々と発生することも多いでしょう。スタートアップに強い税理士に依頼することで、自社が直面する可能性がある課題に対して、先回りして対策を打てます。

また実績を確認する際には、「スタートアップの支援数」「資金調達の成功実績の有無」「将来的なIPOを見据えたアドバイスが可能か」などをチェックしましょう。

自社の業界・ビジネスモデルへの理解

自社の業界やビジネスモデルに精通しているかも、チェックしたいポイントです。たとえば、SaaSビジネスであれば収益認識基準、飲食業なら原価管理やFLコストの考え方など、業界特有の会計処理や慣行が存在します。業界への理解が浅い税理士では、適切な節税提案や経営アドバイスが期待できません。専門性が高い税理士であれば、事業の深部まで理解したうえでの、適切なサポートが期待できます。

業界やビジネスモデルへの理解度を確認する際には、「自社と同じ業界の顧問先の有無」や「特有のビジネスモデル」について質問するとよいでしょう。

明確なサービス内容と料金体系

契約前に、顧問料に含まれる業務内容を、漏れなく確認することが重要です。「記帳代行」「給与計算」「年末調整」「訪問や面談」などが基本料金に含まれるのか、それとも別途オプション料金が発生するのかは、税理士事務所によって異なるからです。

特に、格安をうたうプランには注意が必要です。相談が都度有料だったり、レスポンスが遅かったりするケースも少なくありません。成長フェーズに合わせて料金プランを見直してくれるかなど、自社の状況に寄り添った価格設定であるかもチェックするとよいでしょう。

レスポンスの速さとコミュニケーションの質

スタートアップにとって、経営判断のスピードが速いことも重要です。そのため、依頼する税理士のレスポンスの速度もチェックしたいポイントです。レスポンスの遅い税理士が相手だと、税理士の回答を待っている間に、ビジネスチャンスを逃すことにもつながりかねません。

レスポンスの速さとコミュニケーションの質を確認する際には、質問や相談に対して、迅速かつ的確な回答をくれるかをチェックします。また、専門用語を多用せず、こちらのレベルに合わせて分かりやすく説明してくれるかも確認しましょう。無料相談などを活用し、直接確かめることをおすすめします。

資金調達や補助金・助成金の知見

スタートアップの生命線ともいえる資金調達において、税理士の知見は成功を左右しかねません。なぜなら、経営者の描くビジョンを、金融機関が評価できる「信頼性のある数字」に落とし込むのが税理士だからです。

実際に、金融機関から融資を受けるうえで、説得力のある事業計画書は必須です。資金調達に強い税理士は、金融機関が納得するレベルの計画書を作成するのはもとより、時には金融機関の担当者を紹介してくれることもあります。税理士事務所の無料相談などで、資金調達の成功実績や、どのような補助金に詳しいかなどを確認しましょう。

税理士に依頼できる主な業務

税理士の業務は多岐にわたります。ここでは、税理士に依頼できる主な業務について解説します。

会社設立の手続きサポート

会社の設立には、定款の作成・認証や法務局への登記申請など、専門的で煩雑な手続きが必要です。税理士に依頼すれば、これらの手続きを代行してもらえます。また、資本金の額や事業年度の決定など、設立後の税務に影響する内容についても、専門的な視点からアドバイスが受けられます。

税務顧問(税務相談・税金計算・節税アドバイス)

税務顧問とは、税務や会計に関するあらゆることをサポートしてもらうための「税理士とのパートナー契約」です。日々の税務相談から、決算書の作成・税務申告・効果的な節税対策のアドバイスまで、幅広く対応してもらえます。また、会社の財務状況を専門家が定期的にチェックしてくれるため、経営者は安心して本業に集中できるでしょう。

経理業務の代行

日々の経理業務を外部に委託するのが、経理業務の代行です。いわゆる記帳代行と呼ばれるもので、領収書・請求書・通帳のコピーといった資料を渡すだけで、会計ソフトへの入力から月次試算表の作成までを代行してもらえます。社内に経理担当者を置く余裕がないようなスタートアップにとって、手間とコストを削減できる点がメリットです。

年末調整・源泉徴収対応

従業員を雇用すると、年末調整や源泉徴収対応が求められます。しかし、これらの業務は計算が複雑で、法律の改正も頻繁にあることから、ミスが起こりやすい領域です。税理士に依頼すれば、年末調整や源泉徴収に対する税務処理を、正確に代行してもらえます。経営者の負担を軽減するのはもとより、従業員が安心して働ける環境づくりにもつながるでしょう。

税務調査の立会い

税務調査とは、税務署が「申告内容が正しいかを確認するために会社を訪れる調査」のことです。毎年行われるわけではないものの、経営者にとっては大きなプレッシャーがかかります。また税理士は、税務調査に立会うことも可能です。経営者の代理として、税務署の調査官と対等に交渉してくれます。会社の処理の正当性を論理的に主張し、不当な指摘から会社を守る役割も担ってくれるでしょう。

経営コンサルティング

税理士は、月次試算表などのデータを基に会社の現状を分析し、未来に向けたアドバイスを行う「経営コンサルティング業務」も行います。たとえば、資金繰りの改善策の提案、将来のビジョンを数字に落とし込む経営計画の策定支援などが挙げられます。数字の裏付けがある客観的なアドバイスは、経営者の意思決定を力強く後押ししてくれるでしょう。

スタートアップの税理士相談なら二見達彦税理士事務所へ

税理士に依頼すると、経営者は本業に集中しやすくなります。適切な節税ができたり、資金調達の成功率を高められたりなどのメリットも期待できます。

「資金調達を成功させたい」「経営に関するバックオフィス業務から解放されたい」「事業について相談できる相手が欲しい」と考える場合には、ぜひ二見達彦税理士事務所にご相談ください。当事務所は、スタートアップ支援に強く、数多くの経営者様をサポートしています。

「まだ税理士は早いかもしれない」「何を相談すればいいか整理できていない」という段階でも問題ありません。初回の相談は無料です。まずはお気軽にご連絡いただき、お話をお聞かせください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次