中小企業の経営に必要な税理士の選び方を詳しく解説

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企業経営を行ううえで、税務や会計の管理は欠かせません。特に中小企業では、経営者自身が資金繰りや税務判断を行う場面も多く、専門知識が求められるケースも少なくないでしょう。そのため、多くの企業が税理士と顧問契約を結び、経理業務や税務申告・経営の相談などを依頼しています。

そこで本記事では、中小企業において税理士が必要とされる理由や依頼できる業務内容をはじめ、税理士の選び方や顧問料の相場について詳しく解説します。

目次

中小企業経営に顧問税理士は必要?

中小企業の経営において、税理士と顧問契約を結ぶべきかと悩む経営者は少なくありません。実際に、中小企業の経営において、税理士は必要なのでしょうか?ここでは、中小企業が税理士を必要とする理由や、自社で税務処理を行う場合のリスク、税理士に依頼することで得られるメリットについて解説します。

法人の大半が税理士と契約している

法人の多くが、税理士と顧問契約を結んでいます。その理由として、税務や会計が、専門的で複雑なことが挙げられます。事実、法人税や消費税の申告には専門知識が必要であり、制度改正も頻繁に行われています。

このような中で、税務処理を正確に行うためには、専門家のサポートが不可欠です。また税理士は、会計データをもとに経営状況を分析し、経営判断の材料となる情報を提供する役割も担っています。そのため、多くの企業が経営のパートナーとして税理士と契約しているのです。

税理士に依頼しないとどうなる?自社で完結する場合のリスク

税務申告を自社で行うことは可能です。しかし、専門知識が不足している場合、申告ミスや申告漏れが発生するリスクが高まります。こうしたミスがあると、過少申告加算税や延滞税などの追徴課税が課される可能性があります。

実際に、1件あたりの平均追徴額は約634万円にのぼるともいわれており、企業の資金繰りに大きな影響を与えかねません。税理士に依頼すれば、税法に基づいた正確な申告が行われるため、こうしたリスクを未然に防ぎやすくなります。税理士費用は、将来的な損失を防ぐための「保険」として捉えることもできるでしょう。

税理士に依頼する大きなメリット

経理業務や税務申告には、多くの時間と手間がかかります。帳簿作成や領収書管理、決算書の作成などをすべて自社で行う場合には、経営者が本来取り組むべき営業活動や事業戦略に時間を割けなくなる可能性もあるでしょう。

そこで税理士に業務を依頼すれば、煩雑な経理業務を外部に任せることが可能になり、経営者は売上向上や事業成長のための活動に専念しやすくなります。

中小企業が税理士に依頼できる業務内容

税理士には、日々の会計処理から経営相談、資金調達のサポートまで、幅広い業務を依頼することが可能です。ここでは、中小企業が税理士に依頼できる代表的な業務内容について、詳しく紹介します。

独占業務としての税務申告・会計処理・記帳代行

税理士には「税務代理」「税務書類の作成」「税務相談」という独占業務があります。これらの業務は、税理士資格を持つ専門家しか行えません。具体的には、法人税や消費税の申告書作成、税務署への申告代理、日々の帳簿作成や記帳代行などが含まれます。

これらを税理士に依頼することで、税法に基づいた正確な会計処理が行われます。そのため、仮に税務調査が入った場合にも、適切に対応できるでしょう。

経営判断を支える試算表の作成と財務分析

税理士は会計データをもとに試算表を作成し、企業の財務状況を分析するサポートも行います。試算表は企業の収益や支出を把握するための重要な資料であり、経営の根幹ともいえる存在です。定期的に試算表を確認することで、利益の状況やコスト構造を把握できるため、適切な経営判断につながります。

また税理士は客観的な数字に基づき、経営改善のアドバイスを提供してくれます。

キャッシュフローを最大化する節税対策の提案

税理士は税金を減らすべく、節税対策についてもアドバイスを行うことが可能です。その際には、単に経費を増やすだけではありません。税制優遇制度や各種控除を適切に活用することで、企業のキャッシュフローを改善する提案を行います。具体的には、設備投資のタイミングや減価償却の方法など、専門知識をもとにした提案を受けられます。

その結果、合法的に税負担を軽減でき、企業の手元資金をより多く残すことにつながるでしょう。

融資・補助金・助成金の獲得に向けた資金調達を支援

企業が成長するためには、適切な資金調達も欠かせません。税理士は金融機関向けの事業計画書の作成を支援し、融資を受けるためのサポートを行うことがあります。

また、国や自治体が提供する補助金や助成金の情報を提供し、申請書類の作成を支援するケースも見受けられます。こうしたサポートを受けることで、資金繰りを安定させながら事業拡大を進めることが可能になるのです。

事業承継・相続・M&Aへの長期的なサポート

企業経営では、将来的な事業承継や相続の問題も避けては通れません。税理士に依頼すれば、自社株評価や相続税対策など専門知識が求められる分野について助言など、将来を見据えたサポートが期待できます。

こうした課題は数年単位で計画的に進める必要があるため、税理士は経営状況を継続的に把握しながら長期的な視点で支援します。また、後継者への円滑な引き継ぎに向けた計画作成や、M&Aを選択肢とした事業承継の相談にも対応することが可能です。

中小企業における税理士選びのポイント

税理士を選ぶ際には、適切な対応ができる税理士を選ぶことが大切です。ここでは、中小企業が税理士を選ぶ際に確認しておきたいポイントについて解説します。

自社の業種・業態に対する専門知識と実績がある

税理士を選ぶ際には、自社の業種に関する知識や実績があるかを確認しましょう。なぜなら、業種によって会計処理や税務のポイントは異なるからです。自社の業界特有の事情を理解している税理士の方が、実務に即したアドバイスを受けやすくなります。

例えば、製造業やIT企業、飲食業などでは、それぞれ特有の会計処理や経営課題があります。さらに実績のある税理士を選ぶことで、より実践的な支援を受けられるでしょう。

税務・制度の複雑さを噛み砕く説明能力がある

税務制度は専門用語が多く、経営者にとって理解しにくい内容も少なくありません。そのため、税理士が専門用語をわかりやすく説明してくれるかどうかは重要です。

そのような税理士を選ぶ場合には、初回相談や面談の際に、わかりやすい説明をしてくれるかを確認すると良いでしょう。経営者が理解できる形で説明してくれる税理士は、信頼できるパートナーになりやすいといえます。

料金体系が透明である

税理士の顧問料は、事務所によって異なります。そのため、料金体系が明確であるかを確認することが大切です。

具体的には、月額顧問料だけでなく、決算料・年末調整・税務調査対応などの追加費用がどの程度かかるのかなどを確認します。費用の内訳を明確に提示する税理士であれば、後から予想外の費用が発生するリスクを減らせるでしょう。

レスポンスが早く柔軟性がある

経営ではスピードが求められる場面が多いため、税理士のレスポンスの速さは重要です。問い合わせに対する返信が遅い場合、経営判断が遅れ、機会損失につながる可能性もあります。

また、経営環境は常に変化するため、急な資金相談や税務上の判断が必要になる場面も少なくありません。そのため、相談方法の柔軟性も重要なポイントです。メールやチャットツールで気軽に相談できるか、オンライン面談や定期的な打ち合わせに対応しているかなども確認しておくと良いでしょう。

クラウド会計・DX・ITツールへの対応力がある

近年では、freeeやマネーフォワードなどのクラウド会計ソフトを活用する企業が増えています。こうしたITツールに対応できる税理士であれば、経理業務の効率化やバックオフィスのコスト削減につながるでしょう。

また、クラウド会計を活用すればリアルタイムで財務状況を確認できるため、経営判断のスピードも向上しやすくなります。デジタル化に理解のある税理士を選ぶことは、企業の成長にも寄与します。

認定経営革新等支援機関に登録されている

税理士事務所の中には、国が認定する「認定経営革新等支援機関」として登録されているところも存在します。この機関に登録されていると、補助金申請や経営改善計画の策定など、より高度な経営支援を行えることがわかります。

また「認定経営革新等支援機関」に登録されている税理士に依頼すれば、金融機関からの融資支援を受けやすくなる場合もあるでしょう。経営面でのサポートも重視する場合には、「認定経営革新等支援機関」に登録されている税理士事務所を選ぶことも有効です。

中小企業の税理士報酬・顧問料の相場

税理士と契約する際には、顧問料の相場を把握しておくことも重要です。ここでは、中小企業における税理士費用の一般的な相場について解説します。

売上規模別の月額顧問料と決算料の目安

中小企業の税理士顧問料は、売上規模によって異なります。一般的な相場は、売上1,000万円以下の企業では月額2万円前後であり、売上1億円規模になると月額6万〜10万円程度です。

また、決算業務は月額顧問料とは別に請求されることが多く、顧問料の6か月分程度が相場とされています。さらに契約内容によって費用は変動するため、事前に報酬や顧問料を確認すると良いでしょう。

訪問頻度や記帳代行の有無による料金の変動

税理士に依頼する費用は、訪問の頻度や業務内容によっても変わります。例えば、毎月訪問して経営相談を行う契約と、オンライン相談のみの契約では料金に差があります。

また、記帳代行を依頼する場合には、その分の費用が追加されるケースも多いでしょう。コストを抑えるためには、必要な業務を整理し、自社に合った契約内容を選ぶことが大切です。

スポット業務や特殊コンサルティングの追加費用

税理士に依頼する業務の中には、顧問契約とは別に費用が発生するものもあります。例えば、年末調整や税務調査対応・融資支援・補助金申請などは、スポット業務として追加費用がかかるケースがあるでしょう。

また、M&Aや事業承継のコンサルティングなど、専門性の高い業務では成功報酬が設定される場合もあります。契約前に費用体系を確認しておくことが重要です。

経営のパートナーとなってくれる税理士に相談を

税理士は、企業の成長を長期的に支えるパートナーでもあります。日々の経理や税務対応に加え、財務状況の分析・節税対策・資金調達・事業承継など、経営に関わるさまざまな課題について専門的なアドバイスを受けられます。

特に中小企業では、経営者が多くの業務を抱えているケースも多いため、信頼できる税理士に相談できる環境は大きな安心につながるでしょう。二見達彦税理士事務所では、税務顧問をはじめ、創業支援や資金調達、相続・事業承継など幅広いサポートを行っています。経営や税務についてお悩みがある場合は、二見達彦税理士までお気軽にご相談ください。

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