相続放棄の代行を依頼するメリットとは?

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相続人になったけれどできれば相続したくない。そんな方には「相続を放棄する」という選択肢があります。

相続には、「単純承認」「限定承認」「相続放棄」といった引き継ぎ方法があり、「相続放棄」とは、被相続人の財産をマイナス財産(借金・ローンなど)も含めて一切相続しないという方法です。

この記事では、相続放棄のメリットや、専門家への手続き代行の依頼の仕方などを詳しく紹介しています。相続放棄を決めた方やどうすべきか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。

目次

相続放棄手続きの代行を依頼する9つのメリット

相続放棄するには、相続人が、被相続人の最後の居住地の管轄家庭裁判所に申述する必要があります。ここでは、煩雑な相続放棄の手続きを専門家に依頼することの主なメリットを紹介します。

メリット1:面倒な戸籍謄本収集から解放される

相続放棄の代行を専門家に依頼すると、込み入った作業をすべて任せることが可能です。

相続放棄に必要な戸籍謄本は、戸籍のある本籍地でしか取得できません。また、被相続人との関係にもよりますが、被相続人の住民票除票や戸籍附表が必要になるため、書類の収集が複雑になりがちです。これらの代行を依頼することで、多くの手間から解放されるでしょう。

メリット2:裁判所への申述書作成を正確に任せられる

相続放棄の書類は、法的な書式に沿って正確に作成する必要があり、法律知識の深い専門家に任せることで、煩雑な手続きをスムーズに進めることができます。

相続放棄をするには、家庭裁判所に「相続開始を知ってから3ヶ月以内(熟慮期間)」に相続放棄申述書を提出する必要があります。その後、1週間~2週間後に家庭裁判所から届く照会書に対して回答書を提出する流れになりますが、相続放棄を認めてもらうためには、不備のない、適切な書類を提出するのが重要です。

メリット3:裁判所からの照会書(質問状)への対応も安心

前述した家庭裁判所からの照会書への回答は、放棄が認められるかを左右する重要なプロセスとなります。ここで専門家からの的確なアドバイスを受けることは、適切な回答書を提出して相続放棄を認めてもらうための安心材料となるでしょう。

メリット4:3ヶ月の期限が過ぎた複雑な案件にも対応可能

相続放棄の申述書の提出期限である「相続開始を知ってから3ヶ月(熟慮期間)」を過ぎた場合は、一定の手続きが必要になるため、専門家に依頼するのがおすすめです。

一定の手続きとは、「特別な事情があり期限後となった」ことを家庭裁判所に認めてもらうために、実務上は上申書を提出することになります。確実に認めてもらえる訳ではないので、法的に説得力のある上申書を提出するのが重要です。

メリット5:手続きのやり直しがきかない!失敗リスクを回避できる

一度却下された相続放棄は、期限2週間の即時抗告が認められていますが、正当な理由の根拠資料の準備や主張が必要なため、より複雑になります。そうなる前に、専門家に依頼して書類不備のない適正な申述書を作成して、確実に手続きを完了できるようにするのが賢明といえるでしょう。

メリット6:債権者への通知・対応を任せられる

相続放棄をした場合、債権者に通知しないといけない法的義務はありません。しかし、債権者から督促や請求があるときなど、先方への通知が必要になる場合があります。このような場合も、専門家に依頼していると対応を任せることができ、精神的な負担が軽減されるでしょう。

メリット7:裁判所へ行かずに手続きが完了する

専門家に相続放棄を依頼すると、申述書の作成から提出まで代行してもらえるため、基本的には本人が裁判所へ出向く必要はありません。また、遠方に住んでいて、戸籍謄本や被相続人の住民票除票などの取得が難しいときはもちろんのこと、多忙で時間を捻出するのが難しい場合も、代行してもらうことで手続きを完結させられます。

メリット8:精神的な負担が大幅に軽減される

複雑な法的手続きを専門家へ任せることで、「これで大丈夫だろうか」という不安やストレスの大幅な軽減が期待できます。

長い人生の中でも、相続に直面する機会はさほど多くはなく、不慣れな方がほとんどでしょう。手探りで自身で対応する選択肢もありますが、はじめから専門家の知識と経験を活用して、安心してスムーズに手続きを進めるのがおすすめです。

メリット9:相続放棄以外の解決策も提案してもらえる可能性がある

専門家目線では、依頼者の状況によっては相続放棄が最善策ではないパターンもあります。その場合は、専門家からのアドバイスで適切な解決策を導き出すことができるでしょう。

たとえば、相続によって得る財産を限度として被相続人の負債を承継する「限定承認」があります。長年居住していた自宅不動産や自社株など、どうしても相続したい財産がある場合や、次順位の相続人に迷惑をかけたくない場合などに適している選択といえます。

また、相続に関しては、相続税の申告に税理士は必要か?依頼すべきケース・不要なケースを解説の記事でも詳しく解説しているので、参考にしてください。

相続放棄の代行を依頼する際の流れ

「どのような方法で手続きするの?」「どこの専門家に依頼すべき?」と疑問や不安を持つ方も多いでしょう。ここでは、実際にどのような流れで相続放棄の代行を進めていくのかを解説します。

ステップ1:無料相談・問い合わせ

まずは、電話やメールで専門家事務所にコンタクトを取り、無料相談の申し込みをしましょう。この段階で大まかな費用や手続きの概要の確認をするのが大切です。

ステップ2:正式な依頼と契約

無料相談で内容に納得したら、正式に委任契約を締結します。また、無料相談では、些細な疑問や不安はすべて明確にするようにします。

近年では、郵送やオンラインでの契約もできるため、遠方の専門家に依頼することも可能です。自身が納得して信頼できそうな専門家を選ぶようにしましょう。

ステップ3:必要書類の収集(事務所が代行)

契約後は、専門家が戸籍謄本など必要書類の収集を代行してくれます。相続放棄の手続きには、被相続人が生まれてから亡くなるまでのすべての戸籍謄本が必要になり、非常に煩雑になりがちです。専門家に代行してもらうことで、自身の時間と手間が大幅に省けます。

ステップ4:相続放棄申述書の作成・提出(事務所が代行)

次に、専門家が収集した書類を基に相続放棄申述書を作成し、代理で被相続人の最終居住地の管轄の家庭裁判所に提出します。このとき、依頼者は内容を確認し、署名、押印するだけなので、遠方であっても郵送で手続きを進めることが可能です。

ステップ5:裁判所からの照会書への回答サポート

相続放棄申述書を提出後、1週間~2週間で依頼者の自宅に照会書が送られてきます。それに対しての回答を、依頼者本人が記入して裁判所に返送することになりますが、このときも専門家のアドバイスを受けられるので、適切で確実な回答書を提出することができるでしょう。

ステップ6:相続放棄申述受理通知書の受領

回答書を提出したあと、問題がなければ家庭裁判所から「相続放棄申述受理通知書」が届き、手続きが正式に完了となります。

通知書は「相続放棄が受理された証拠」となるため、大切に保管しましょう。万が一、債権者から督促が来ても、この通知書を提示することで自身の身を守ることができます。

ステップ7:債権者や次順位の相続人への通知(希望者のみ)

相続放棄の手続き完了後、希望に応じて専門家が債権者や次順位の相続人へ完了通知を代行してくれるサービスがあります。これにより、後々起こり得るトラブルを未然に防ぐことができるので、必要な場合は利用しましょう。

相続放棄の代行を依頼する前に知っておくべき注意点

ここでは、相続放棄を検討している方に向けて、注意すべき点を説明します。

注意点1:相続財産を処分すると放棄できなくなる

故人の財産を処分すると相続放棄できなくなるので注意が必要です。相続財産となる預貯金を使用したり、固定資産を売却したりすると、相続を承認したとみなされ「法定単純承認」が成立します。

単純承認とは、相続財産を資産、負債ともに制限なく相続することです。中でも、法定単純承認は、財産を処分するなどで、意思表示に関係なく受理後の相続放棄が却下され、その後も相続放棄することは認められなくなる制度です。

故人の財産から葬儀費用を負担したことにより相続放棄ができるかどうかが争われた判例もありますので、相続放棄をするの可能性があるのであれば相続財産には手を付けない、預金解約などの相続に関連する手続きをしない、入院費用の支払もしないなどご注意いただき、早めに専門家に相談するのが良いでしょう。

注意点2:3ヶ月の期限は「知った時」からカウントされる

相続放棄の3ヶ月の期限(熟慮期間)は故人の死亡日からではなく、「自分が相続人になったことを知った時」からになります。

熟慮期間に、単純承認、限定承認、または相続放棄するかを決定して、相続放棄する場合は申述書を裁判所に提出する必要があります。何もせずに期限が過ぎてしまった場合は、単純承認を選択したとみなされるので注意しましょう。

注意点3:一度受理されると撤回は原則できない

相続放棄は、一度受理されると原則として撤回できません。

ただし、例外として取り消しは認められていますが、未成年が単独で相続放棄手続きを行ったなど、本来は放棄を受理されるべきではなかった場合だけに限られています。あとから多額の相続財産が見つかったとしても取り消しはできないので、相続放棄の決定は慎重に行うのが重要です。

注意点4:自分が放棄すると次の順位の親族に相続権が移る

負債のある相続を放棄しても、借金が消滅する訳ではありません。次順位の相続人に新たな相続権利と義務が移るだけなので、トラブル回避のためにもきちんと次順位の親族へ連絡して、可能であれば関係者全員で話し合うのが望ましいでしょう。

相続放棄は専門家への代行依頼が安心です

ここまで相続放棄の基本について解説してきましたが、相続放棄は法的な専門知識が必須であることはおわかり頂けたでしょう。専門家として、弁護士や税理士、司法書士などが挙げられますが、中でも税理士への依頼には以下の利点があります。

  • 相続税のシュミレーションができる:正確な財産評価ができるため、相続するか放棄するかの判断がしやすくなる
  • 相続放棄から相続への切り替えに柔軟に対応できる:相続放棄から単純承認、限定承認に切り替えても申告書作成、申告まですべて任せられる

相続放棄は一度受理されると、原則取り消すことが難しいため慎重な判断が必要です。二見達彦税理士事務所は、相続手続きに必要な専門家とも連携しており、複雑な財産評価はもちろんのこと、さまざまな相続問題を解決できる万全の体制を整えています。

まずは、お気軽に無料相談をご利用ください。あなたの不安や費用の問題など、たとえ小さな疑問であっても明らかにすることから始めましょう。

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