良い税理士・悪い税理士の決定的違いとは?失敗しない選び方のガイド

税理士に依頼する場合、良い税理士を選びたいのは当然です。頼りになる税理士は、事務処理の正確さはもとより、経営視点からも力になってくれるでしょう。一方で悪い税理士を選んでしまうと、会社の成長に悪影響を与えかねません。
本記事では、良い税理士を選ぶポイントや手順、悪い税理士に該当する特徴などを解説します。「良い税理士」と「悪い税理士」の違いを理解し、自社に合ったパートナーを選びたい場合には、ぜひ参考にしてください。
なぜ、税理士選びは経営の成否を左右するのか?
税理士の役割は、税金の計算や申告書作成といった事務代行だけではありません。企業のお金の流れを把握したうえで、「税金を減らす提案」や「資金繰りの相談」など、経営全般にわたるサポートも行います。良い税理士なら、将来の事業計画についてもアドバイスをもらえるでしょう。会社の成長に関わる重要なパートナーだからこそ、税理士選びが「経営を左右する」といっても過言ではありません。
避けるべき「悪い税理士」7つの特徴
自社を危険にしかねない「悪い税理士」には、共通する特徴があります。もし以下の特徴に該当する税理士と契約している、または契約を検討している場合には、立ち止まって考え直す必要があるかもしれません。
特徴1:コミュニケーションに致命的な欠陥がある
高圧的で質問しにくい雰囲気であったり、大切な時に連絡が取れなかったりする税理士は要注意です。専門用語を多用するケースや、レスポンスが常に遅い場合も同様です。
コミュニケーションに難のある税理士が相手だと、スムーズなやり取りが難しくなるでしょう。結果として、経営判断を遅らせる原因にもなり得ます。またコミュニケーションに問題があると、信頼関係の構築も難しくなる傾向にあります。
特徴2:提案がなく、受け身でプロ意識が低い
「ご要望はありますか?」といつも指示待ちで、自分から提案をしてこない税理士も要注意です。節税対策や資金繰りの改善など、経営に役立つアドバイスを積極的に行えないような税理士では、会社の成長に向けたサポートは期待できません。プロとして契約先の会社の将来を真剣に考え、経営者の立場に立って提案する姿勢がなければ、単なる作業代行者に過ぎないでしょう。そのレベルの対応であれば、記帳代行業者や会計ソフトなど、ほかのサービスでも代替できます。
特徴3:料金体系が不透明で、後から追加請求がある
契約前に明確な料金を提示せず、後から追加請求してくる税理士も、良い税理士とはいえません。基本料金を安く見せかけておきつつ、説明のなかった「決算書作成費用」「年末調整手数料」「税務調査対応費用」などを、別途請求するケースも見受けられます。
料金体系が不透明な税理士は、予期せぬコストで、自社の財務を圧迫してくる可能性があります。必ず契約前に、「どのような業務がどの料金に含まれるか」や「追加費用の有無」を確認しましょう。
特徴4:節税ではなく「脱税」や「粉飾」を平然と勧めてくる
違法行為である脱税や粉飾決算を提案する税理士は、会社を破滅に導きかねない存在です。「税務署にはバレない」「他の会社もやっている」といった甘い言葉で違法行為を勧める税理士も、実際に存在します。しかし、違反行為が発覚すれば、重大な結果を招いてしまいます。目先の利益のために法を犯す行為は、会社の信用を失墜させ、刑事罰の対象となる可能性さえあるでしょう。税務調査で発覚すれば、追徴課税や重加算税が課せられてしまいます。
特徴5:自社の利益を優先し、不要な商品を営業する
節税対策などと称し、手数料目的で「不要な保険商品」などを強引に勧める税理士も要注意です。自身の利益を最優先する税理士は、取引先企業の財務状況や事業計画を理解せず、一律に同じ商品を提案する傾向にあります。「今契約すれば節税効果がある」「期限が迫っているので早く決断を」といった営業トークで、契約を急かすこともあるでしょう。良い税理士であれば、自社の状況に合わせて選択肢を提示し、メリット・デメリットを説明してくれるはずです。
特徴6:業界知識や最新の税制に疎い
業界知識が乏しい税理士や、最新税法を把握していない税理士は、企業に適切なアドバイスをできないでしょう。「IT業界特有の研究費の処理方法」や、「製造業における設備投資の優遇税制」など、業界ごとの税務を理解していなければ、最適な節税対策を提案できません。
また、税制は頻繁に改正されます。最新情報を把握していない税理士からは、新たな優遇制度の提案は期待できないでしょう。廃止された制度を使おうとして、トラブルになる可能性も否定できません。
特徴7:ITリテラシーが低く、業務効率が悪い
ITリテラシーが低く、紙ベースのやり取りを強いる税理士も存在します。税理士の非効率な業務体制は、自社の生産性を低下させる要因にもなるでしょう。
たとえば、クラウド会計ソフトの機能を理解しておらず、アナログで処理する税理士も見受けられます。また、オンライン会議システムに不慣れで、打ち合わせのたびに訪問や来訪を求める税理士もいるでしょう。デジタル化が進む昨今において、ITリテラシーが低い税理士では、効率的なサポートは期待できません。
理想の経営パートナーとなる「良い税理士」を見極める8つのポイント
自社の未来を拓く「良い税理士」は、どのように見極めれば良いのでしょうか。以下のポイントを参考にし、自社にとって理想のパートナーとなる「良い税理士」を見つけましょう。
ポイント1:経営者に寄り添う姿勢と卓越したコミュニケーション能力
優れた税理士は、経営者の話にしっかりと耳を傾けます。また、難しい専門用語を使うのではなく、わかりやすい言葉で説明する点も特徴です。気軽に質問できる雰囲気を作り、疑問があればその場で解決できるよう、取引先の企業に配慮するケースも多いでしょう。 経営者に寄り添う姿勢があることで、自然と経営者との間に信頼関係が生まれていきます。信頼関係は、円滑なコミュニケーションの基礎にもなり得ます。
ポイント2:ビジネスの速度を止めない、迅速かつ丁寧なレスポンス
問い合わせに素早く対応してもらうことは、ビジネスの機会損失を防ぐうえで重要です。もし税理士からのレスポンスが遅ければ、手続きが進まず、その間にビジネスチャンスを逃すかもしれません。また、経営判断が遅れる、重要な期限に間に合わなくなるなどのリスクも考えられます。
一方で優れた税理士は、迅速かつ丁寧に返答してくれるため、ビジネスの進行を妨げません。素早く丁寧な対応は、クライアントに対する敬意や高いプロ意識の表れだといえるでしょう。
ポイント3:会社の未来を見据えた積極的な提案力
優れた税理士は、書類を作成するだけでなく、会社の将来を見据えた提案をしてくれます。決算書の数字から会社の強みや課題を読み解き、具体的な「節税対策」や「資金調達」などのアドバイスも期待できるでしょう。
事業拡大に向けた戦略的な提案を行うケースも多く、主体的に会社の成長に貢献する傾向にあります。良い税理士は、未来志向で「企業に価値」をもたらします。
ポイント4:信頼の基盤となる、基本業務の正確性と丁寧さ
どれだけ高度な提案やアドバイスがあっても、基礎的な業務がしっかりと行われていなければ、安心して税理士業務を任せられないでしょう。良い税理士は、会計処理や税務申告など、基本業務においても手を抜きません。帳簿づけや書類作成に対しても、細かな確認と責任ある対応を徹底します。基本業務に対する正確性と丁寧さは、信頼にもつながっていきます。信頼できる税理士ほど、当たり前の基本業務をおろそかにすることなく、確実かつ丁寧に対応してくれるものです。
ポイント5:自社の業界・業種への深い知見と実績
自社の業界や業種について、知識と経験を有する税理士に依頼することは重要です。なぜなら、業界に詳しい税理士は、業界や分野特有の慣習や法規制だけでなく、過去の成功事例や最新の業界動向まで把握しているからです。そのため、一般的なアドバイスにとどまらず、自社に適した効果的な提案も受けられるでしょう。業界への理解がある税理士にサポートしてもらえば、安心して経営に専念できます。
ポイント6:最新の税制改正や補助金制度への精通
税制は毎年のように見直され、補助金制度においても、頻繁に新設や変更が行われています。このような状況下で、優れた税理士は、最新の税制や補助金情報を学び続けていることも事実です。常に情報をアップデートしつつ、有利な制度をいち早く提案し、会社の利益を最大限に引き出せるよう努めてくれます。最新の制度を活用することで、余分な税金の支払いを防ぐだけでなく、各種補助金や優遇措置を効果的に活用できるでしょう。
ポイント7:クラウド会計など最新ITツールへの対応力
クラウド会計やチャットツールなど、最新のITツールを活用できる税理士は、業務効率化に貢献します。たとえば、税理士がクラウド会計を導入すると、企業は会計データをリアルタイムで共有できるようになります。その結果、経営者自身が会社の現状をすぐに把握しやすくなり、意思決定もよりスムーズに行えるようになるでしょう。 また、税理士がチャットツールを活用することで、情報共有やコミュニケーションが円滑になり、経営の質アップも期待できます。
ポイント8:納得感のある、明確で公正な料金体系
サービス内容と料金をはっきりと示してくれる税理士であれば、安心して依頼できます。良い税理士は、料金体系についてわかりやすく説明し、不明瞭な追加請求が発生しないように配慮しています。また、事前にすべての費用を明示することで、クライアントは納得したうえで契約を進めることが可能です。さらに、公正で納得感のある料金設定を大切にする税理士は、クライアントとの長期的な信頼関係を重視しています。そのため、安心して相談できるパートナーとなり得るでしょう。
失敗しない税理士選びの5ステップ
良い税理士を見つけるには、計画的にステップを踏むことが重要です。以下の5ステップを参考にし、自社に最適な税理士を見つけましょう。
ステップ1:依頼目的の明確化「自社は何を求めるのか?」
まずは、税理士に何を期待するのか、自社の事業フェーズに合わせてニーズを言語化することが重要です。たとえば、創業時なら「会社設立や開業に伴う手続き」や「資金調達のサポート」などを意識すると良いでしょう。成長期に入った会社の場合には、「節税アドバイスや経営管理」「資金繰り」など、より幅広い支援に注目することがポイントです。
事業の段階ごとに必要なサポート内容を明確にすることで、自社にとって最適な税理士を選びやすくなります。
ステップ2:候補者の探し方と各方法のメリット・デメリット
税理士を探す方法は、「インターネット」「知人の紹介」「税理士紹介サービス」が代表的です。インターネットは多くの情報にアクセスでき、自由に比較できます。一方で、相性まではわかりにくいため、積極的に無料相談を活用しましょう。
知人の紹介は信頼できるものの、選択肢が狭まる・断りにくいなどの側面もあります。紹介サービスでは、プロが税理士をマッチングしてくれます。しかし、「手数料がかかる」や「紹介の質に差がある」などの課題もあるでしょう。各方法の特徴を理解し、状況に合わせて選ぶことが大切です。
ステップ3:契約前の「初回面談」で必ず確認すべきこと
税理士との初回面談は、経営者が税理士を見極める「相互面接」の場だといえます。初回面談では、税理士の実績・サポート体制・料金体系・コミュニケーション力などを確認しましょう。相手を見極めるために、質問リストを用意することも大切です。
【質問リスト例】
- どのような業界や企業を担当していますか?
- 基本料金とオプション料金を教えてください。
- 経営や資金繰りの相談にも対応できますか?
- メールの返信は、通常どれくらいでいただけますか?
質問をしながら「相手の対応を確認」し、良い税理士かを見極めましょう。
ステップ4:事務所のウェブサイトから読み取るべき情報
事務所のウェブサイトは、税理士の姿勢を知る重要な情報源だといます。以下のような内容について、チェックすることが大切です。
- 料金体系が明確である
- サービス内容がわかりやすい
- 定期的に情報発信をしている
- スタッフの写真を掲載している
基本料金・スポット対応・オプションの金額まで、具体的に記載している事務所は安心感があります。サービス内容を確認することで、自社のニーズとの合致度を判断できるでしょう。また、定期的に情報発信をする事務所は、情報感度が高い傾向にあります。ほかにも、スタッフ写真を掲載する事務所は、信頼や安心感を重視するケースが多いです。
ステップ5:契約書で確認すべき重要項目
税理士事務所との契約前に、契約内容を細部までチェックすることが大切です。依頼したい内容が含まれていないと、「別途費用の発生」や「希望するサポートが受けられない」などの可能性があります。そのため、まずは「依頼できる業務範囲」を確認しましょう。
報酬についても、基本料金や追加費用の有無も含めて、細部までチェックします。契約期間や自動更新の有無、途中解約が可能かどうか、解除の手続きも確認しておくと安心です。トラブルがあった場合の損害賠償責任についても、責任範囲を確認しましょう。
税理士をお探しの方は二見達彦にご相談ください
二見達彦税理士事務所では、丁寧なコミュニケーション・経営視点での積極的な提案・明確な料金体系を重視しています。企業の状況や将来の展望に寄り添い、業界ごとの最新情報やIT化にも対応しながら、お客様の発展を全力でサポートいたします。税務処理はもちろんのこと、経営全般のご相談まで幅広く対応いたしますので、「信頼できるパートナーを見つけたい」「税理士選びで失敗したくない」という方は、ぜひ一度ご相談ください。
